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にちにち通信No.7 信仰・神事における木材

にちにち通信No.6でお話した古来の木材の使われ方を項目毎に深堀したいと思います。

今回は信仰・神事における木材から「依り代」についてです。

日本古来の信仰や神事において、木材は単なる材料ではなく「神が宿る依り代」として扱われてきました。

依り代とは神さまが一時的に「依りつく(降り立つ)」ための目印・受け皿になるものです。神道では神は常に同じ場所に固定されている存在というより、呼ばれれば来る、祀られれば宿るという感覚で捉えられてきました。その宿る場所が依り代です。

神を迎える「目印」・人と神をつなぐ「接点」・祭りの間だけ神が滞在する「仮の座」など依り代は神と人との境界を可視化する装置のような存在ともいえますね。

依り代の具体例として以下のものがあります。

■神木(しんぼく)

注連縄が張られた大木。木そのものが依り代になります。

■神籬(ひもろぎ)

榊などの常緑樹を立てた簡易的な祭場。社殿ができる前のもっとも原初的な依り代形式。

■磐座(いわくら)

巨大な岩に神が宿ると考える形。

■御幣・玉串

木の枝や木棒に神垂を付けた祭具も依り代になる。

木が依り代として選ばれた理由

①   生命体であること

木は芽吹き、成長し、年輪を重ねる。「命の通り道」として自然に受け入れられた。

②   天と地をつなぐ形であること

根は地中へ、幹・枝葉は天へと垂直性は「上下世界を繋ぐ軸」を象徴。

③   加工できること

木は人の手が入ることから、神と人の協働が可能な素材だった。

以上のように木は依り代として最適な素材でした。

依り代に選ばれる木は真っすぐで大きく、清らかな場所で育ったことが求められましたが、同時に人が尊いと感じた木が依り代になるという面もありました。

木の価値は性能だけでは決まらない。そこに向き合う人の姿勢が木を依り代にする、迎えられるにふさわしい存在を古来の人々は見出してきたんですね。